赤ちゃんのお耳は 小さなお耳 ふっくらかわいい かたつむり
右と左に 一ぴきずつよ おっと二つ かわいいお耳
赤ちゃんのお耳は きれいなお耳 ほんのりももいろ さくら貝
ねてて笑って にこにこえくぼ どんなおゆめを みているでしょう
(「赤ちゃんのお耳」 作詞 都築益世・作曲 佐々木すぐる 1947年)
ふっくらな耳、ほんのりももいろの耳、かわいい耳が、年齢とともに硬くなって注目されないようになる。そして、不注意で熱いものに触れたときの指先の逃げ場程度としてしか、気づかれないからだの部分となってしまう。
見直そう、耳のことを。見直してみよう。自分の耳の存在を… 。ここでは左右に突き出た耳介(じかい)というものを知り、手指で手入れする養生術を学ぶことにする。
耳は手足のようにからだから突き出した部分ではあるが、手足のように自分の意のままに動かせる運動器ではない。身の回りで発せられる空気の振動を集めて、音として聞くことのできる感覚器(聴覚器)への情報収集の一番手となる装置である。
ウサギの耳は長くて周囲を見渡すように、いや、音を聞き巡らすように動かすことができる。
仏様のお姿を具現化した観世音菩薩像の耳の大きさは、頭部の半分ほどの大きさもある。世の中にあって救いを求める人たちの声を聞き及ぶことができるように大きな耳をお持ちなのである。
大きくて、音の方向に動くのが望ましいが、私たち現代人では耳介を動かす筋肉(前・後耳介筋、上耳介筋)が退化していて、動かすことができないのが普通である。動かさないから硬くなり、化粧の対象外とすらなってしまっている。そこで耳介を手指で、はさみつけ、つまみ、ねじり、こすり、ひっぱるなどのマッサージを加えて、この部分の血行(後耳介動脈・大耳介動脈の分枝、浅側頭動脈の分枝)を良くし、心を落ち着けるような神経刺激(迷走神経耳介枝)を与えながら、柔らかくて大きな耳になるように手入れをすることが必要なのである。
まず、耳輪(じりん)と呼ばれる一番外側部分を、親指内側(指紋のある部分)と人差指側面ではさみつけ、上下に移動させながら、ねじり・こすりする
(図1)。

親指の動かし易さと皮膚面の柔らかさをさらに利用するために、肘を上げて手のひらを反転させ、もちかえてマッサージをする
(図2)。
耳介は大きく外周をつくる耳輪、これと並ぶ内側の高まりの対輪、外耳孔につながる深い窪みの耳甲介、外耳孔前方の耳珠、そのすぐ下の深い球間切痕、そして下部の耳垂などと命名されている。しかし、このうちの耳垂以外は、複雑に入り組んだ耳介軟骨の凹凸によって形づくられている。耳介全体を部分的にマッサージするとともに、凹凸部のクリーン化を心がけるべきである。
さらに、耳介・耳垂を引っ張って外耳道に刺激を与えて耳垢の有無を確認する。
(図4)。
また耳介後面が側頭下部の乳様突起とつながる付け根部分の清潔状態を手指で感じ取ることが大切である。
(図5)
福耳と呼ばれる大きな耳介、羞じらいに染まる若々しい耳介、入浴後に血行促進を見せる健康的な耳介、それらを確保するために秘策操体術「耳介養生系」をお勧めする次第である。
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