新・健康文化考

鼻のかみ方 匂いのかぎ方
新世紀4号(2001.4.30)

 人の顔つきは、目・鼻・口・耳の配列で決まるが、今回は、その一つ一つの機能が人の健康を左右するものであって、顔つきを変えるものであることを確認しようと思う。

[目のつけ所・目の洗い方]
 情のこもった目つきは、相手に心の中を伝えるものである。目は口ほどにものを言う、ということを確認しよう。話相手の二つの瞳を交互に見つめることで、目に輝きが生まれてくる。挨拶などで目線を外したとき、その後に相手の瞳に目線を戻すことは、大切な礼儀作法である。寝不足や目やにのついた顔で、人と喋るべきではない。顔を洗い清めることを洗面というが、ここでは指先で眼瞼周辺をマッサ−ジするほどの洗い方が必要である。

[鼻のかみ方・匂いのかぎ方]
 鼻水がたまって息苦しくなったら、ティッシュペ−パ−で鼻をかもう。口を閉じ、片一方の鼻の穴を押さえて、開いている方の鼻の穴から強く息を吐き出して水分を吹き出す。交互にかむことが大切である。左右を同時にかむと、鼻咽腔と中耳腔を結ぶ耳管が炎症を起こす恐れがある。鼻は、呼吸器の一部であると同時に、匂いの感覚器である。匂いは鼻腔の背側部にある嗅上皮の嗅細胞で感じられる。あまり匂いの強い香水などをいつも身につけていると、嗅覚の感度が鈍化することになるので、ほどほどにしなければならない。

[口のきき方・歯のみがき方]
 自分の意思を伝達するために通常は、言語記号系の情報伝達手段を使う。口を使わずに、身振り手振りを使うのは、動作記号系の情報伝達手段である。口のきき方では、主語と述語と目的語、現在形か過去形かをはっきりとさせることが大切である。笑いながら喋る、語尾のはっきりしない喋りは、好ましいものではない。お話をするとき、必然的に歯が見える。歯の清潔感を保つことは、相手に対する礼儀である。歯ブラシを使って、歯に付着した食べかすを取り除き、細菌による虫食い歯を予防すること、歯茎をマッサ−ジすること、歯石をとり、歯冠エナメル質を磨くことは、紳士・淑女の必須マナ−である。

[舌の打ち方・舌の動かし方]

 お話をするのにも、味わうのにも、食べ物を上手にまとめるのにも、また、口の中を清掃するのにも、舌は器用な働きをしてくれる。歯茎の裏側、表側を意図的に掃除することで、舌の活動性や器用性は高まってくる。他人の失態に舌打ちをしたり、陰で舌を出したり、二枚舌を使ったりしてはいけない。正義のために雄弁をふるうような、舌の振るい方をしたいものである。

[耳の澄まし方・耳のほぜくり方]
 人の話を傾聴することが大切である。相手の話を、横取りすることは論外で、他の人の人格を無視した行為である。自然界からの音情報に耳を澄ますと、大自然の営みが感じられ、心が癒されることが少なくない。両耳の後に二つの掌をかざしてみよう。きっと、いつもより楽しい音が聞こえてくるだろう。耳の穴が開くように、いろいろな方向に耳たぶをひっぱってみよう。外耳道を見ざめさせ、耳あかがたまっていれば、不潔な音が聞こえてくる。耳かきをそっと入れて耳垢を取り出すことにしよう。


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